気の話
世の中には「気」を使った療法が数多くあります。
インターネットでも街中でも、気功やヒーリングなどの文字をよく見かけます。
整体の世界では、野口整体の「愉気」が有名です。
野口整体以外でも、施術に「気」を取り入れておられる方は多い。
直接患部に手を当てたり、
触れずに少し離れた位置から手をかざしたりなど、その方法は様々です。
遠隔地から送るという方法もあります。
それだけで、凝りや痛みが緩和されたり、
場合によっては病気が治ったりすることもあります。
「気」を感じた事が無い人にとっては、信じがたい話です。
目に見えないエネルギーを使うのですから、
本当に効くのかどうか怪しいと感じられるのも当然だと思います。
でも、目には見えませんが、「気」は誰のからだにも流れていますし、
宇宙のあらゆるところに存在しています。

富士山
「手当て」と言う言葉があるように、
手を当てて痛みを取り除こうとする行為は、昔から自然に行われていました。
親しい人のからだのどこかがこっていたり痛みがある場合、
そこにしばらく手を当ててみてください。
無闇に揉んだり叩いたりするよりも、こりや痛みが和らぐかも知れません。
ただし注意点が2つあります。
1.事前に、両手を擦り合わせるなどして、なるべく手を温めること。
2.「治そう」「治れ」などとは考えないこと。
1の理由は、手が温かい方が、皮下組織の緊張が緩みやすいからです。
そして何より、温かい手の方が気持ちが良いです。
2の理由は、「治そう」とか「治れ」と思って手を当てると、
知らず知らずに自分の「気」を相手に与えてしまうからです。
「他人に気を使う」と疲れるのと同じことです。
自分の元気が無くなってしまいます。
野口整体の創始者、野口晴哉さんによれば「天心」で行うのが良いそうです。
天心とは、天のように無私無欲で何も考えない心の状態です。

彼の著書『整体入門』にはこう書いてあります。
天心で欲のない、相手に何ら求めることなくもなく、恩を着せようとせず、
ただ自然の動きに動く、そういう心の状態でやらなくてはならない。
親切にしてやろうとか、やってやる、受けてやるというような心があったり、
自分の技術を誇るとかいう心でしてはならない。
そんな風に何も考えないのが難しければ、
相手に対する愛情の念を抱いて手を当てていれば良いと思います。
「好きですよ」とか「愛していますよ」とか。
それが照れくさいなら「ありがとう」でも。
時間は、5分でも30分でも自由です。
手を当てている人が疲れないようにしてください。
何の害もありませんから、1週間に1度でも毎日でも、回数も自由です。
ただし、テレビを観ながらするのはお薦めしません。
手を当てるだけですから、力は要りません。
当然、揉んだり叩いたりするよりも疲れません。
こんな楽な方法で、症状が緩和されたらラッキーですよね。
そう思われた方は是非お試しください。
- 2010.02.16 Tuesday
- 整体、オステオパシー
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- by 白樺整体院